2020年9月17日木曜日

構成劇(9/8)

今日は構成劇を読みました。
昭和に小学校高学年向けに書かれた作品です。
薄化粧をしてきた女の子をめぐる物語で、実際にあったお話をもとにしてあります。


伊藤ラボは脚本などは使わず、その人から出てきたことや詩やテキストなどをコラージュして創作します。
この構成劇のように、実際のことを扱う可能性もあるので、今日はそのことについて話しました。
最近だとTwitterで「ひろしまタイムライン」が話題です。
実際に書かれた日記、そしてその日記を書いた方にインタビューをして、そこから抜粋して現代に生きる高校生がツイートするというものです。
こちらも実際のことをあつかうので、私たちが創作する上で参考になることがいくつかあると思います。

伊藤ラボは一人一人の課題を伊藤さんと話し合って創作を進めます。
細かな作業は全員に共有されません。
どんな風に進んでいるのか、毎週とても楽しみです。

2020年9月3日木曜日

死生観(9/1)

幸せについて考えると、いずれ死に繋がるのではないかなと、伊藤さん。
死生観についていろいろ話しました。
小さいころ、母親が死ぬのがこわかった人はどのくらいいるのでしょうか。
この日の稽古場にいた人はみんなこわかったそうですが、多くの人に共通している考えなのでしょうか。

死んだらどうなるかも考えをシェアしました。
生まれ変わりたいという人もいますが、生まれ変わるのも人だけと思っている人、人以外にも生まれ変われると思っている人、様々でした。
 


最後は大きな声、小さな声で幸せについて話をしました。
大きな声の場合は部屋の端と端に立って、小さな声の場合は背中合わせで相手にだけ聞こえるような声で話しました。

背中合わせで話しているとき、途中からゆっくり前に歩き出すパターンもやってみました。
つまり、相手の声がどんどん遠くなって聞こえにくくなるのです。
最初は普通に会話ができていたのに途中から「え?なんて言ったの?」となり、会話が噛み合わなくなっていく様が、なんだか年老いて耳が遠くなって相手の言葉が聞こえなくなっていくような、死に近づいているようにも見えて、面白かったです。

幸福な質問(8/25)

今日も上演を行いました。いつもはわらべ歌で創作していますが、今回は谷川俊太郎の詩で創作しました。
一度上演したあと伊藤さんより「こうしたらどうなる?」というオーダーが出て、それを受けてもう一度創作、発表しました。



 そのあとは、幸せについて質問するワークを行いました。
おーなり由子著「幸福な質問」を先週読みましたが、それを二人組でやってみました。
「幸福な質問」は二匹の仲のいい犬の会話で、片方が

「もしも、明日の朝 おきたら わたしが、まっ黒なクマに なっていたら あなた、どうする?」

というような質問をします。すると、相方の犬が、

「そりゃあ びっくりするな。『ぼくを食べないで』って言うよ それから 朝ごはん 何か食べたいか きいて、用意してあげる やっぱりハチミツ、好きかな?」

というふうに答えます。

このような「もしわたしが、あした○○だったらどうする?」というような4つ質問を考えて、5つ目には「もしもわたしが あした死んだらどうする?」と聞きます。
回答は自由で、その場で思ったことをいいます。
「〜〜しようと思います」と答えるとちょっと二人の距離が遠く感じてしまうので、「〜〜するよ」と答えたり、どう会話したら幸福度が増すか考えました。

答える内容も現実的なものより、少し空想的なものの方が幸福度が増すかもしれません。
「あした死んだら」という質問に対して「えっととりあえず病院に連絡して…」より、例えば「見晴らしのいいところにおはかを作ってあげる」とか、そういう現実ではできないことでも、答えていいのです。

他者を受け入れること、受け入れられること。それも幸福のひとつのかたちかもしれません。